あぼぼーぼ・ぼーぼぼ

のんびり生きたい

『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?』を読んだ

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ラノベみたいなタイトル。システム思考についての本をはじめて読んだのですが、いいですねこれ。

システム思考 is 問題をパターンとして捉えて、パターンを生み出している構造を理解して、構造に働きかけることで問題解決をしていくこと。

私たちは問題があると、すぐに問題解決をしようとし、問題の近くに解決策を探します。この例でいえば「うまくいっていた好循環がうまくいかなくなった。好循環を元通りに回すことが解決であり、そのためにどうしたらよいか」と考えるのです。ところが、解決策は問題の近くにあるとは限りません。一見、問題からはほど遠いところに効果的な解決策がある場合も多いのです。 p17

このあたりは常に気をつけたい。

六人の人が一つのルービックキューブに向かって、それぞれ自分の目の前の一面をきれいに合わせようとしている様子を想像してみてください。自分の目の前を合わせようとキューブを動かすと、その動きは他の人の面に影響を与えます。これではいつまでたっても、六つの面がきれいにそろうことはないでしょう。 p39

全体は部分の総和ではない。

しかし、私たちは「物事を変えたり創り出したりするために必要な時間」を無視して、時期尚早に成果を判断し、せっかくの取組みを「芽が出る前に」摘んでしまうことがよくあります。 p234

シンプルな問題であれば、図8-9のように、まっすぐに望ましい状態に向かって進捗していくでしょう。しかし、複雑で難しい問題の場合は、図8-10のように「いったん悪化してから、改善する」ことがよくあります。「高く飛びあがるには、深く沈み込む必要がある」ともいえるでしょう。 p234

このあたりは時間軸について。

本書で出てくる交通渋滞の例が結構分かりやすいですね。「なぜ道路を拡張したのに渋滞がひどくなったのか?」「なぜ道路を狭くする、自動車の通過に追加で税金を設ける、バス専用車線を追加する、といった直感に反するような解決策がうまくいくのか?」といったところからシステム思考の理解を深めることができます。

構造を理解するためのツールであるループ図は、自分自身で問題を理解したり、チームで共通の理解を促したりするのにかなり役立ちそうだなと思います。問題の近くにある変数だけじゃなく、遠くにある変数も含めてどういうループが回っているのか俯瞰して見れるようになると取りうる解決策の幅がかなり広がるだろうなぁ。